現在、モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団音楽監督とバーミンガム市交響楽団の音楽監督を務めている山田和樹氏は、2026/27年のシーズンより"ベルリン・ドイツ交響楽団"の首席指揮者兼芸術監督にも就任することになりました。
今回はそんな最新の海外音楽情報をご紹介いたします♪

"ベルリン・ドイツ交響楽団"とは?

"ベルリン・ドイツ交響楽団"

ドイツの放送交響楽団の中では、バイエルン放送交響楽団と並び、マゼールやシャイーなどの巨匠指揮者の下で世界トップクラスの地位を築いた名門オーケストラです。

・1946年:西ベルリンのアメリカ軍占領地区送局(RIAS)のオーケストラとして設立
・1956年:ベルリン放送交響楽団と改名
・1993年:ドイツ再統一後、現在の名称"ベルリン・ドイツ交響楽団"に

山田和樹氏紹介

昨年4月と9月に"ベルリン・ドイツ交響楽団"の指揮台に立ち、高い評価を得ていました。
今まで「サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団」「スカラ・フィルハーモニー管弦楽団」「スイス・ロマンド管弦楽団」「フランス国立管弦楽団」「ドレスデン・シュターツカペレ」「クリーブランド管弦楽団」「ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団」「サンフランシスコ交響楽団」「シカゴ交響楽団」などの名門オーケストラを指揮していますが、8代目の首席指揮者となる"ベルリン・ドイツ交響楽団"3年の任期中に、ベルリンを拠点にさらなる飛躍が期待されます。

ベルリン・フィルを指揮するとはどういうことなのか?

山田和樹氏は、6月にオーケストラの最高峰であるベルリン・フィルの定期演奏会に招かれてデビューしますが、今後の活躍に極めて重要な意味を持ちます。
なぜなら…
指揮者は与えられた好機を確実にものにできなければ、さらなる高いステップを踏むことが難しくなるとされているからです。
近年、小澤征爾氏以外の日本人指揮者でベルリン・フィルの定期演奏会を指揮したのは、2011年に招かれた佐渡裕氏だけですが、残念ながらその後彼は指揮の機会を与えられていません。
これは、楽団員と観客の評価が、一度の機会で決まってしまった可能性が高いためです。
世界の音楽界に君臨するベルリン・フィルは、100年以上の歴史の中で、音楽史にその名を刻んだ名指揮者が首席指揮者を務めてきました。
終身首席指揮者として最長となる34年間務めたカラヤン氏は当然のこと、20年以上のニキシュ氏やフルトヴェングラー氏、さらにはアバド氏、16年のラトル氏も、長期に渡って楽団を率いることで、独自の世界、一時代を築いてきました。
彼らが個々の高い能力、強い個性を持つ楽団員を統率するために、絶大な影響力を誇示していたことは言うまでもありません。
とはいえ、シーズン中に首席指揮者が指揮する機会は最大でも4割程度で、残りの6割は客演指揮者が指揮台に立つことになります。客演指揮者の中には、首席指揮者並みに楽団員から敬意を受けられる人もいれば、逆に軽んじられてしまう人もいます。
ベルリン・フィルのようなトップ・オーケストラであれば、誰が指揮しても、常に高水準の音楽を提供してくれますが、この個々の能力が傑出した個性集団を、高い音楽性、人間性で真に掌握できる客演指揮者だけが、何度も指揮機会を与えられ、高いパフォーマンスを実現させてくれるのです。

画像: ベルリン・フィルハーモニー・ホール(イメージ)

ベルリン・フィルハーモニー・ホール(イメージ)

過去にベルリン・フィルを指揮した日本人

・近衛秀麿
・貴志康一
・山田耕筰
・尾高尚忠
・朝比奈隆
・大町陽一郎
・岩城宏之
・渡辺暁雄
・小澤征爾
・小泉和裕
・若杉弘
・佐渡裕  

これほどの指揮者がおりますが、ほとんどが一度の指揮で終わっています。
小澤征爾氏だけは例外で、1966年に初めて指揮して以来、定期演奏会を複数回任されるほどの深い信頼関係を築き、2016年に名誉楽団員の称号を授かっています。
もちろんベルリン・フィルを指揮すること自体が、名誉となりますが、山田和樹氏が来シーズン以降もベルリン・フィルに続けて招かれるようになれば、それはすなわち世界のトップクラスの指揮者としての証を得ることになり、その意味でも、大いに注目されることとなるでしょう。

文責:山本 直幸

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山田和樹氏指揮のベルリン・フィル演奏会鑑賞
<音楽鑑賞の旅>『山本直幸講師同行 バッハフェスト ドレスデン・ライプツィヒ・ベルリン 7日間』\催行決定/

山田和樹氏がベルリン・フィルのデビューを果たすことは、すでに日本でも注目され、話題になっていますが、その指揮ぶりを拠点ホールの「フィルハーモニー」で体験してみませんか? 

*演奏曲目はこちら!

・レスピーギの「ローマの噴水」
・サン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」
・エマニュエル・パユ(ベルリン・フィルの首席で、世界最高のフルート奏者)が武満徹の作品のソリストとして出演

「フィルハーモニー」は、今後山田和樹氏の活躍が期待できるベルリン・ドイツ交響楽団の拠点でもあります。

*ツアーでは他にも!

ドレスデンで今シーズンからドレスデン・シュターツカペレの首席指揮者を務めるダニエレ・ガッティがマーラーの交響曲第3番を、ライプツィヒでバッハフェストのオープニング公演「ロ短調ミサ(キリエ、グロリア)」をゲヴァントハウス管弦楽団の演奏で鑑賞します♪

同行講師のご紹介

画像: 山本 直幸講師

山本 直幸講師

講師:山本 直幸氏
ベルリン留学中6年間、オペラ・コンサート通いの日を送る。
特にヨーロッパの歴史や音楽・美術への造詣が深く、長年音楽旅行企画に携わり、ツアーにも同行し現地で案内役も務める。海外添乗・駐在日数は4,000日以上。音楽雑誌等に音楽旅行記事を多数寄稿。

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